機会があり、先般アカデミー賞を受賞した米映画の「アルゴ」 を見た。
内容は、 1979年11月にイランで発生したアメリカ大使館人質事件での、
内容は、 1979年11月にイランで発生したアメリカ大使館人質事件での、
6名の大使館員の脱出劇である。
冒頭からイラン市民が大使館前でデモを起こし、 怒号の中 突入していく様や、
大使館員の必死の攻防、脱出劇など息つく暇がないテンポで進む。
冒頭からイラン市民が大使館前でデモを起こし、 怒号の中 突入していく様や、
大使館員の必死の攻防、脱出劇など息つく暇がないテンポで進む。
昨年の尖閣問題が起きて以来、このような事態はいつ起きてもおかしくないので
まるでわが事のように映画にグイグイ引き込まれていった。
当時(1970年代)のイランの町並みが映し出されるが、 私が年初に行った
サウジアラビアよりも洗練されていたような気がする。ただ、 街中で
クレーン車で絞首刑にされた者が 当たり前のように吊るされている姿を
見ると、現代社会に生きる我々にとって想像だにしない、 公開処刑が当時には
当時(1970年代)のイランの町並みが映し出されるが、 私が年初に行った
サウジアラビアよりも洗練されていたような気がする。ただ、 街中で
クレーン車で絞首刑にされた者が 当たり前のように吊るされている姿を
見ると、現代社会に生きる我々にとって想像だにしない、 公開処刑が当時には
あったことが伺える。(今はないと信じたい)
最終的に主人公(人質を救出しにきたCIAエージェント)は人質らを空港に連れて
最終的に主人公(人質を救出しにきたCIAエージェント)は人質らを空港に連れて
行き、 スイス行きの飛行機に乗せることに成功する。
が、その一つ一つの検問のやり取りが、 手に汗握るものであり、 最後の搭乗口で
待ち構えている革命防衛隊によるチェックの執拗さ は、いつ自分にも同じような
ことが降りかかってくるとも限らない、 と思わせるほどリアルで生々しいもの
であった。
脱出に失敗すれば、即逮捕、裁判なしで公開処刑の可能性もあり、 という
ギリギリの緊張感の中、 主人公たちはアメリカへ無事帰国することに
成功する。
異国で怖いのは、こういった突然の政情不安により、 帰国することが
できずに取り残されるということ。また、入国審査時に、明らかに外国人に
ギリギリの緊張感の中、 主人公たちはアメリカへ無事帰国することに
成功する。
異国で怖いのは、こういった突然の政情不安により、 帰国することが
できずに取り残されるということ。また、入国審査時に、明らかに外国人に
敵意を持った、英語が通じない、イミグレの審査官にあたってしまった時の、
あの緊張感と不安。
この映画は、異邦人として外国で暮らす際に感じる不安や心情を
実にうまく描ききっている。
有事の際、外見が明らかに現地人と異なるため、常に隠れて生活を
せねばならず、極限のプレッシャーの中で過ごすことを余儀なくされること。
相手は全く対話をするつもりはなく、共通の価値観がないこと。
そのような状態で、 いかに精神を保ち希望を見出すことができるか。
鑑賞後、いろいろなことを考えさせられ、 今でも映画の余韻が残る。
海外で生活している人たちには、ぜひ見て頂きたい映画である。
そのような状態で、 いかに精神を保ち希望を見出すことができるか。
鑑賞後、いろいろなことを考えさせられ、 今でも映画の余韻が残る。
海外で生活している人たちには、ぜひ見て頂きたい映画である。